このページは、2022 年 1 月 1 日から 2022 年 12 月 31 日までの期間におけるテトラパックのサステナビリティ実績の概要を提供するために、GRI スタンダードに従って報告されたサステナビリティレポート 2022 年度を補完します。
このセクションで提示するデータは、テトラパックの紙容器(ラミネート、開け口、ストロー、ストリップテープ、フィルムなどの副資材を含む)の製造に使用された原材料の情報を網羅しています。
報告された廃棄物とは、テトラパックの製造および機器組立施設で発生したすべての固形廃棄物(製造廃棄物や施設から排出されたその他すべての種類の廃棄物を含む)の処理を表しています。
テトラパックは、事業を展開する世界のすべての市場からリサイクルのデータを収集しています。 報告されている使用済み紙容器のリサイクル率は、回収されリサイクルのために移送された紙容器と流通した紙容器の割合に基づいています。 公式にテトラパックでは、政府機関、登録回収機関、全国的な業界団体、NGO などの著名な情報源から公開されたデータを使用しています。 情報は一貫したアプローチを使用して定期的に報告されます。 情報が不足している場合は、テトラパックの各地のサスティナビリティチームのインプットと共にリサイクルパートナーや回収パートナーから直接収集した情報を参照し、できる限り広範な情報のセットを入手するようにしています。
注: 世界的なリサイクル対策からロシアを除外した結果、2022 年の世界の紙容器回収率は 25% となりました。2021 年の対応する数値は 27% となり、ロシアを含めていた場合は 26% でした。
このセクションで示すデータは、テトラパックのスコープ 1、2、3 の温室効果ガス排出量と、オゾン層破壊物質(ODS)や揮発性有機化合物(VOC)を含むその他の大気への排出量を対象としています。
温室効果ガス排出量については、World Resource Institute(WRI:世界資源研究所)と World Business Council on Sustainable Development(WBCSD:持続可能な開発のための世界経済人会議)が作成した GHG プロトコルの原則に基づき計算されています。 テトラパックのスコープ1、2、3 の温室効果ガス排出量のデータは限定されており、2006 年以来、第三者によって監査されています。
テトラパックの事業が与える気候変動への影響は、スコープ 1 とスコープ 2 の排出量、およびスコープ 3 のカテゴリー 6 出張が含まれます。 スコープ 1 には、自社の事業による直接排出(燃料消費、冷媒や溶剤の使用など)が含まれます。 スコープ 2 には、購入した電気、熱、蒸気、または冷却に関連して発生する間接排出が含まれます。 テトラパックのスコープ 2 では、「市場ベース」方法を使用して計算しています。 つまり、テトラパックでは、GHG プロトコル スコープ 2 の品質要件に従って、可能な範囲でサプライヤー固有の排出量を使用しています。 排出量削減を牽引しているのは、テトラパックの事業における再生可能な電力の使用量増加に加え、テトラパックの施設におけるエネルギー効率をさらに向上させる活動です。 テトラパックのスコープ 1 および 2 の排出量に最も大きく貢献しているのは、自社施設で購入した電気です。
注: テトラパックの気候データは、2019 年を基準年としています。2019 年の数値がテトラパックの事業とバリューチェーンの実態に沿うと見なされ、2020 年に SBTi 目標が更新されたときに監査済みの GHG インベントリが利用可能だった最後の一年でした。GHG 排出量は、公表されている一般的な排出係数を使用して計算されます。 インベントリには、Intergovernmental Panel on Climate Change(IPCC:気候変動に関する政府間パネル)から提供された 100 年の期間に基づいた最新の GWP 値が使用されます。 排出量の統合アプローチ: オペレーショナルコントロール
オゾン層破壊物質(ODS)は、CFC/HCFC* の漏れにより発生します。テトラパックでは、CFC、ハロン、およびその他のオゾン層を破壊する可能性の高い物質を、環境への影響が低い代替物質に置き換えることを方針としています。 この方針を実施して以来、オゾン層破壊物質の放出は最低限レベルまで低下しました。
* CFC: クロロフルオロカーボン、HCFC: ハイドロクロロフルオロカーボン
揮発性有機化合物(VOC)は、主に印刷インクに使用される溶剤から排出されますが、ある程度はテトラパックの包材加工工場の印刷プレートの生産にも起因します。 次のデータは、削減装置を通した後の空気中の VOC の総排出量を示しています。 これには、一時的排出量ならびに、プロセス排出量とスタック排出量の両方が含まれます。 これらの排出量を削減するために、テトラパックは多くの現場に蓄熱燃焼式排ガス処理装置(RTO)を設置しています。 さらに、生産での有機溶剤の使用を削減するために、プロセスを継続的に改革しています。
報告された使用エネルギーには、購入した電気および施設で発電した電気、天然ガスや地域暖房(温水/熱蒸気)などの化石燃料の使用が含まれます。 電気はテトラパック事業の主要な動力源です。 燃料は、暖房に使用されるほか、印刷インクの乾燥などの工程特有の目的にも使用されています。 このグラフは、テトラパックの世界中の事業で消費された総エネルギー量を表します。 生産が増加しているにもかかわらず、使用エネルギーは比較的安定しています。 テトラパックの包材加工工場は最もエネルギーを消費する事業で、2022 年にテトラパックの事業全体で使用された総エネルギーの 74% を消費しました。
このセクションのデータは、テトラパックの全施設での総取水量、排水量、消費量を示します。 テトラパックが取り込んだ水の量はそれほど多くありませんが、それでも、可能な限り取水量を最小限にとどめる努力をしています。 水の使用は、包材加工工場が最も大きな割合を占め、次に機械や装置の組み立てが続きます。 テトラパックのどの現場が、水ストレスの領域になるかを理解するために、世界資源研究所(WRI)の Aqueduct Water Risk Atlas(水リスクマップ)ツールを使用して評価しました。 テトラパックの現場の取水はすべて淡水と想定しています。
このセクションのデータは、2022 年のテトラパックの従業員総数を性別、地域、労働時間、契約の種類別にに分類したものです。 このデータでは、年齢、性別、地域ごとの新規従業員の採用と離職率の内訳も確認できます。
このセクションのデータは、テトラパックのエグゼクティブリーダーシップチームとテトラパック従業員の多様性を地域、年齢層、従業員カテゴリーごとに網羅しています。
テトラパックは、2022 年 7 月にロシアでの事業を売却すると発表しました。 この組織構造の変更により、気候データの基準年の再計算が行われました。 ロシアはまた、回収とリサイクルに関するテトラパックの内部監視からも除外され、世界のリサイクル率やその他の環境運用実績データ(廃棄物や水など)には、ロシアの数字はまったく含まれていません。
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